逆転の農業 書評

今回は吉田忠則著「逆転の農業」を読んでみました。

 園主 園主

内容を一言で言うと「儲かっている農家まとめ」です。


ルポ形式で著者自ら足を運んで丁寧に取材しているため、「これならマネできそう」といったtipsが多々あります。
逆転の、という言葉からも想像できる通り、農業はキツくて儲からない衰退産業である。と考えている方向けに書かれているのかと思います。

「コメをやめる勇気」「農業崩壊」の吉田さん

著者の吉田忠則さんは日本経済新聞編集委員兼論説委員という肩書きです。
もともと農業畑ではなく、経済部や政治部を担当していたそうです。
そのためか、大局観を持って日本の農業を見つめている感じが伝わってきますね。
著書は他に「コメをやめる勇気」や「農業崩壊」など。
いずれも本屋の農業本コーナーでは目立つところに置いてありますよね。

就農しようか迷っている人にこそおすすめ

こんな方におすすめ

・農業=儲からないというイメージが強い人
・就農しようかどうか迷っている人
・なんとなく、くすぶっていると言う自覚がある農家

 

稼ぎ方は野菜を作って売るだけではないし、儲かるや稼ぐといった言葉の定義も人それぞれです。
この農家のこういう考え方面白いなー、というのが詰まった一冊なので上記に当てはまる方はいい刺激が受けられること間違いなしかと思います。

とにかく豊富な農業成功事例集

本書に書かれている事例集

・農協とタッグを組んだ農家の成功事例
・稲作は儲からないは古い!稲作で儲ける事例
・アグリテックで儲ける事例導入事例
・東京ネオファーマーズ、都市近郊での稼ぎ方
・異業種からの農業参入事例

成功事例まとめではありますが、とにかくその事例が多いです。
また、一件一件深く取材しているので、「農業の多様な価値を伝える」という筆者のミッションがとてもアツく伝わってきました。
おすすめです。

▼おすすめ本はこちらでもまとめています。