ハーブ タイム 育て方

前回の記事ではタイムの効果・効能・成分を紹介しました。
今回の記事ではタイムの育て方のポイントについて紹介します。
タイムの栽培はハーブの中でも特に簡単なので失敗するポイントだけを覚えてもらったら大丈夫です。

参考:【冬越し可能】バジルの育て方 種まきから増やし方まで詳しく解説

タイムの育て方

タイムの増やし方

タイムの増やし方には2通りの方法がありますが、断然挿し芽(挿し木)がおススメです。
2通りの方法とは種をまく方法と挿し芽(挿し木)をする方法です。

種をまく
メリット
安く、たくさん作れる。(種1袋150円~300円くらい)
デメリット
収穫が始まるまで時間がかかる。

挿し芽(挿し木)
メリット
土に挿して根が活着したらすぐ収穫できる。
デメリット
親株が必要。(1株200円くらい)


挿し芽(挿し木)ように大きな親苗を1個買って剪定し、切った茎を1つ1つ地面に挿していけば根を張るので株数を簡単に増やすことができますが、お庭や貸農園のスペースが広く余っているなら種を買って苗から育て、キッチンやベランダの小スペースで育てるなら苗を購入するといった用途ごとに使い分けましょう。因みに種まき、挿し芽の時期は猛暑や真冬以外ならいつでもできます。

タイムの施肥

タイムは厳しい環境で育ててあげてください。
お庭や貸農園など、地面に直接植えて育てる場合だと肥料は必要ありません。
タイムに限らずハーブ全般に言えることですがもともとは限りなく雑草に近い植物のため、恵まれた環境では香り成分が十分に育ちません。ハーブ自身が命の危険を感じたときに本能的に香り成分を出すようにプログラミングされています。
またプランターで育てる場合も市販の培養土を購入する場合、1番安いもので大丈夫です。むしろ肥料分豊富なサラサラの高級培養土を使用するとうまく育たないことがあります。
タイムは最低限の根張りさえ確保すれば勝手に育ってくれます。
小さいプランターで半年以上の長期間育てるとき、もしくはお礼肥え(詳しくは後述)の時には肥料をあげればいいですが、基本的に根っこを張れる粘土質でない土さえあれば育ちます。

タイムの収穫期

タイムの茎が若い、緑色の葉っぱをつけて10センチ以上に育ったら収穫時です。ハサミなどの刃物で収穫してください。
5月から7月くらいの暑い時期にピンク色や白色のかわいらしい花を付けます。エディブルフラワーとして人気なこの花は食べるととてもいい香りがするので是非一度食べてみてください。
なお、このお花を摘まずに残しておくと株が弱ってしまうのでこまめに摘んであげましょう。
また花をつけ終わって枝が固くなってきたら、株元から5センチだけ残して切り落としてしまいましょう。古い枝を切り落とすことによって新しい、柔らかい茎が生えてきます。この時に少量の肥料をあげることをお礼肥えと言います。

タイムの栽培のよくある失敗

タイムの栽培の失敗は加湿による枯れ、放置による木質化、挿し芽の時の活着不良の3点です。
逆に言うとタイムで失敗する原因はこの3点以外ほとんどありません。

1 加湿による枯れ

日当たりのよい、風通しのいいところを選んで植えたとしてもタイムの成長が凄まじく、茎や葉っぱが茂ってくることがあります。どんどん茂ってタイム自ら風通しを悪くして、そこから梅雨などの長雨で一気に溶けてなくなってしまうことはよくあります。放置プレイせずに、こまめに収穫してあげましょう。

2 剪定遅れによる木質化

過繁殖で溶けてなくならなかったとしても株そのものが古くなると茎が木の枝のように固くなってしまいます。
木質化したものは煮ても焼いても固くて食べられないので早めに剪定してあげましょう。

3 挿し芽の活着不良

木質化したタイムは剪定してそのまま地面に挿しておけば枝から根を張り新しい芽を次々に出します。
この時、挿し芽をする時期を間違えると活着不良を起こします。真夏の真昼間や過ごしやすい時期でも水分が足りなくなると根を張ってくれません。基本的にスパルタですくすく育つタイムですが、根を張る生命の一番初めの時期のみは丁寧に面倒を見てあげましょう。

まとめ

タイムを育てるなら園芸店やホームセンターで苗を買ってプランターに安い土を敷き詰めればすぐに栽培できます。
虫や病気に強く、肥料もほとんどなくてもすくすく育つので初めての方でも気軽に育てることができます。前回の記事タイムの健康面についても書きましたが簡単に育てることができて強い殺菌作用を持つタイム。

ぜひ一度育ててみてはいかがでしょうか。

参考:【挿し芽でカンタン】セージの育て方・栽培のコツ【長寿のハーブ】