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スーパーフード、腸活で話題の野菜「青パパイヤ(グリーンパパイヤ)」って知ってますか?
パパイヤと聞くとは黄色く熟す、フルーツを想像することがほとんどだと思います。
今回取り上げる「青パパイヤ」は同じパパイヤでも熟す前の未完熟パパイヤです。
未完熟だからって侮るなかれ。栄養いっぱいでスーパーフードと取り上げられるほど。
そんなに素敵な野菜なら一度育ててみたいと思う方も多いはず。
「でもそんなステキな野菜、作るの難しいんでしょ?」
そう思いますよね?
…栽培めっちゃ簡単なんです!
特に難しい作業も高度な肥料管理も必要なし!
時期が来たら植えて、時期が来たら収穫する。ただそれだけです。
この記事を読んで、青パパイヤ栽培に挑戦するひと押しになれば幸いです。
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青パパイヤとは
青パパイヤ(グリーンパパイヤ)は、主にフィリピンやタイなど、熱帯地域で栽培される果物(パパイヤ)の完熟する前段階のものです。
見た目は円錐形のものと卵形のものの2種類あります。
色は熟していない時には緑色を帯びています。熟すと黄色に変色し、果肉はオレンジ色となります。熟す前の青パパイヤは皮は全体が緑色、果肉は白色です。
青パパイヤは非常に栄養価が高いといわれています。中でも、ビタミンC、ビタミンA、カリウム、食物繊維などが豊富に含まれています。
また「パパイン」というたんぱく質分解酵素を含んでいます。肉料理の下ごしらえに使うとお肉がとろ~り柔らかくなりますよ。
青パパイヤの食べ方は生食はもちろん、フルーツジュース、スムージー、シャーベットなどにも使われます。
有名な料理はタイ料理のソムタム。千切りした青パパイヤと酸っぱい系のドレッシングで和えていただくのがとっても美味。
昨今は健康食品としても知られており、消化促進や免疫力向上、抗酸化作用などの効果が期待されている商品が多数リリースされています。健康意識の高まりとともに、青パパイヤの需要の増加が感じられます。
青パパイヤの栽培に適した地方
青パパイヤの主な産地は九州・沖縄地方といった温暖な地域です。
これはパパイヤの木が霜に弱いから。
九州沖縄地方は他の地域に比べて霜があまりないため、よく育ちます。
その他の地域でも青パパイヤは栽培できます。
北海道や北陸地方のような雪が積もるような地域では難しいですが、関東・関西・東海地方では栽培できます。
九州地方ほど長期収穫はできませんが、霜が降りる11月中頃まで収穫が楽しめます。
青パパイヤの栽培スケジュールと栽培のポイント
青パパイヤの栽培スケジュールはこの通りです。
2~3月ごろ 種まき
4~5月ごろ 定植
8月ごろ 収穫スタート
11月ごろ 収穫終了
このような流れです。
種まき
寒さのピークを迎えたくらいの時期が、青パパイヤの種まき時期になります。
青パパイヤの種は園芸店やホームセンターではなかなか売っていないので、自家採取もしくはネット取り寄せで入手することになります。
タネ1粒あたり30円~100円と、野菜の中ではなかなか高いです。
そのうえ、発芽率も低いので、種から育てることはあまりお勧めできません。
どうしても種から育ててみたい!そんな方へ抑えておいてほしいポイントは2つ
・種まき培養土
・種まき後の温度管理
この2点です。
種まき培養土はプライベートブランドの安いものではなく、40L2000くらいの比重が軽く、肥料分もしっかり入っているものがおすすめです。
発芽率・発芽後の初期生育が段違いです。
発芽には温度管理も重要です。
青パパイヤに限らず野菜全般は寒すぎると発芽しません。
発芽には10度~15度ほどの温度が必要なため、種をまいたらビニールで被覆するか、外気より暖かい室内で管理しましょう。
定植
種まきは難しいので、市販されている苗の購入がおすすめです。
ネット注文の場合、3月ごろから予約が始まり、4月末~5月に発送される流れになります。
株間は1mほどを確保し、定植後は遅霜に当たらないようにビニールでトンネルをかけるか行燈といって周りを袋で覆うなどの処置が必要です。
また、生育初期はまだ幹が細いため、風で折れてしまうことがあります。
折れてしまわないように支柱とテープでしっかり誘引してあげましょう。
青パパイヤは定植直後に地温の確保が必要で、長期栽培による雑草対策も必要なため、マルチシートを張って栽培することをお勧めします。
収穫
本格的に暑くなってくるころ、青パパイヤは収穫を迎えます。
品種にもよりますが大きいものだとラグビーボールくらいまで育ちます。
大きいものを育てると、株全体に負担がかかるので、樹勢をよく見ながら収穫することが長期収穫のポイントです。
基本的には大きめサイズにも耐えれるのですが
葉っぱがやや小さい、花が咲くのに数日後には飛んでしまう、などの症状が出たら収穫タイミングに気を付けましょう。
また、収穫期には木や葉っぱをどんどん大きくさせる「栄養生長」と、花や実をたくさんつける「生殖生長」のバランスよく成長させることが大切です。
肥料をやることで栄養生長を促すことが大切ですが、栄養過多になると花や実を着けなくなるので肥料のやりすぎにも注意が必要です。
収穫終了
11月中旬の霜が降りる季節になると、青パパイヤは終了します。
霜が降りると、葉っぱ全体が凍てつき、次第に樹の幹、実へと広がっていきます。
ナスやピーマンなどの夏野菜が完全に終わるころ、青パパイヤも同時期に終わりを迎えます。
青パパイヤ栽培に必要な道具
青パパイヤに必要な道具・資材は
・マルチシート
・行燈
・支柱
この3点です。
青パパイヤ栽培のポイントは「夏場にいかに立派な土台ができているか」です。
真夏を迎えるころにはしっかりとした幹としっかりと広がった大きな葉っぱを持ち、実に十分な栄養を送っていく体制を整えておきたいです。
そのため、まだ寒さが残る春先に苗を定植。寒いながらもしっかり地温を確保するために必要なマルチシート。
定植後、まだ体の線が細い状態なので強風ですぐポキッと折れてしまう危険があります。それを防ぐための行燈と支柱。
※行燈とは、肥料袋の4つ角を支柱で固定した、風よけのことです。
風に揺られると幼い苗の体力を奪ってしまいます。強い揺れは活着の遅れや生育不良につながるので強風対策は万全に行いましょう。
地温の確保と揺れ対策。これだけで青パパイヤの成功率はグッと上がりますよ。
青パパイヤの病気・害虫
青パパイヤに必要な対策は
害虫はアブラムシ、ハダニ
病気は立ち枯れ、根腐れ、ウイルス病
一般的な野菜と同様です。
病気を媒介するアブラムシと、生育を阻害するハダニの対策をしっかりとすること。
加湿にならないよう排水性の良い畑作りをすること。
この2点に注意すれば青パパイヤの病害虫はばっちりです。
虫に関しては実をかじられる被害はほとんどなく、葉っぱに被害があるので無農薬でもそこそこできます。
しっかりと太った実をたくさん、長期収穫しようと思うと万全な対策が必要ですが、青パパイヤをそこそこ楽しみたい場合は農薬を振らなくても大丈夫です。
青パパイヤ栽培って儲かる?
青パパイヤの栽培が儲かるかどうか、農薬代・種&苗代・人件費の観点から説明します。
農薬代
青パパイヤの病害虫は前述したとおりアブラムシ・ハダニ、立ち枯れ・ウィルス病と割と一般的です。
病気に関する防除は、一般的の野菜と一緒なので並。
害虫に関しては実への被害がほとんどないので、害虫対策の農薬は並みかやや安いくらいです。
トータルすると平均よりやや安く済むイメージです。
なお、登録分類はパパイヤではなく「野菜類」になるのでご注意を!
種&苗代
種代・苗代はとにかく高いです。
トマトやピーマンのように果菜類全般は種が高いのですが、青パパイヤはとにかく高い。
発芽率も低いので芽が出るかどうかはとてもハラハラします。
結局のところ、種から育てるより苗を買ったほうが安くつくことが良くあります。
苗は安いと1本300円ほどで購入できます。
フルーツや果物と思えば安いですし、野菜の苗にしては高いです。
ホームセンターでは大量には苗がないので、たくさん育てようと思っている方はネットで調達するかと。
ネットだと500円~販売され、品種によっては1000円近くになるものも。
収穫できる果実が1個400円となかなかの高値で売れるとはいえ、苗1本1000円はなかなか手が出にくいですよね。
人件費
主に栽培管理や収穫後の調整作業にかかる手間のお話。
栽培管理としては防除・追肥くらいなので一般的な野菜と同じ。
収穫作業は1株に1シーズンに20~30個ほど、1度の収穫に2~3個つけるので、そこまで収穫作業が大変になることはありません。
収穫後に傷がつくとそこから白い酵素が出ます。その酵素が梱包袋に付くと見た目が悪いという調整作業の難しさはありますが、作業自体はそんなに手間のかかるものではありません。
よって人件費はあまりかからないに分類されます。
青パパイヤ栽培のまとめ
1株に20個つけて1個400円(大きければ600円にも!)で売れる青パパイヤ。
株間は1mほどで1条植えで栽培。
栽培管理も収穫も簡単。
いっぱい作っていっぱい売るのは難しいかもしれませんが、マルシェや直売所に参戦している方にはお客様の目を引くアイキャッチ野菜としておすすめです。