今回は
田中宏隆、岡田亜希子、瀬川明秀 著/外村仁 監修
“フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義”
について紹介します。
この本は大学2~3年生の就活対策に、新社会人の業界基礎知識にもってこいの一冊です。
フードテック分野に少しでもかかわっている人ならば視野や発想が広がること間違いなしです。
本書に出てくるフードテック企業についてもまとめたので、参考にしてくださいね。
「フードテック革命」を読むにあたって
2020年現在、一番の成長産業と言えばIT業界ということに異論はないと思います。また、真偽はどうであれ衰退産業というと飲食・農林水産業が思い浮かぶかと思います。
成長著しいITと衰退の波を止めたい食業界。
どちらの業界も私たちが生きていく上でとても身近で欠かせない業界です。そのため、これらの業界の発展は私たちの未来がかかっているといっても過言ではないでしょう。
IT、食領域で仕事をしている人のみならず、未来を見据えるためのエッセンスがフードテックの世界に詰まっています。
フードテックとは?
冒頭からフードテックを連呼していますが、そもそもフードテックとは何かについて説明します。
・フードテックの定義
・フードテックの目的 フードテックがもたらすもの
フードテックの定義
フードテックとは、食を意味する”FOOD”とテクノロジーの”TECH”を合わせた言葉です。
つまりテクノロジーを用いた食に関する商品やサービス、食とインターネットなどのテクノロジーに関する新サービス全般を広く指します。
身近なフードテックサービスは、無人コンビニのAmazonGOや宅配サービスのオイシックス、UberEatsなどがあります(詳しくは後述)。
余談ですが、ファストファッションといわれているユニクロ。ユニクロは実はファッション×テックの”ファッションテック”企業と言えます。
お値ごろな価格ばかりに目が行きがちですが、商品ひとつひとつの技術力には目を見張るものがあります。
例えばヒートテック。安くて暖かいヒートテックのウラでは縫い方や軽さ、保温力といった技術が集積された一品なのです。
フードテックの目的 フードテックがもたらすもの
フードテックの目的は
“食及び調理を通じて、生活者と地球にとって明るい未来を作り出すこと”
“食や調理の価値の再定義により、これまでより心身ともに豊かな状態へと誘うこと”です。
フードテックは私たちの生活をより便利に、よりおいしい食事を届けることだけではありません。
世界を見渡すといわゆる中間層と括られる所得層・生活水準の層が増えています。
グローバル化やインターネットの普及による多様な価値観に触れることとなった昨今、食の価値が再定義されてきました。
効率化・利便性といった「早い、安い、おいしい」の条件を満たすものに与えられる価値。
それらの価値観からさらに発展し、現在では「自分らしい食事、楽しむための食事、社会課題の解決に寄与する食事」などど食に求めるものが多様化していっています。
このことを食のロングテールニーズといいます。
食のロングテールニーズには物的欲求を満たすものだけではなく、フードロスをなくしたい、丁寧に暮らしたいという思想的なものも数多くあります。
クオリティオブライフ(QOL)を高めたい、ウェルビーイング(=よりよく生きている状態)を高めたいという考え方も広がっています。
例えば、料理という行為自体を楽しめるようなサービスや、自分の体調に最適化された飲み物が飲めるサービスなど。
現代の人々は心と体の健康以上に、自分で居られる時間・状態や自分で意思決定し行動できている状態を重要視しています。
高齢社会に待ったなしの日本。日本では単身世帯が2030年までに全体の4割を超えると予想されています。
一人で食事をすることである“孤食”の満足度は著しく低く、孤食によって栄養不足や栄養の偏りを引き起こすと考えられています。
一人で食事をすることを孤食、読んで字のごとく孤独の食事とされていることにメスを入れるフードテック企業もあります。
食によってふれ合いやコミュニティを感じる、栄養が偏りにくいようなサービスを届けるといった一人で食事をすることによるマイナスを軽減することにチャレンジしています。
なぜ今、フードテックが注目されているのか
フードテックの意味や目的はわかったけど、ここに来てなんでそんなに注目されているの?
フードテックが注目されている主な理由は2つです
・市場規模がでかい
・食に対する大きな問い
フードテックは市場規模がでかい
フードテックの市場規模は世界で700兆円をも超えるといわれています。
700兆円という数字。すごく大きいことは何となくわかるかと思いますが、どれ位の額でしょうか。
市場規模が大きい業界2トップとして…
WEB・ECは380兆円
自動車産業は400兆円
といわれています。
これらと比べると、フードテックの700兆円がいかに大きい規模かということがわかりますよね。
この市場規模の根拠は、フードテック業界が食領域で点在されているニーズやサービスをつなげて拡がる可能性がある業界だからといわれています。
農業×テック→収穫ロボット
肉×健康→植物性代替肉
外食流通×スマホ→個人宅配
といったように、たくさんの掛け合わせによってどんどん可能性が広がってゆくのです。
市場規模が大きい・広がる可能性に期待ができる業界なので、投資額・投資熱がとても高いです。
このようなフードテックがブームとなったきっかけは、元マイクロソフトCTOネイサン・ミルボルド氏といわれています。
氏がマイクロソフトでCTOを務めた後、食の世界に転じたことでシリコンバレーに大きな影響を与えたそうです。
料理×サイエンス×テックをとりいれたビジネスを起こし、社会課題×ビジネスに関心のあるたくさんの投資家の心を打ち抜きました。
これを機にアメリカでフードテック分野のVC投資額が増え、大小たくさんのビジネスが生まれることとなったそうです。
現代の食に関する大きな問い
フードテックがアツい理由はもう一つあります。
世界の人口が70億人を超え、100億人に到達するのも時間の問題となりました。
そこで直面した大きな問い。
「どうやって100億人の胃袋を満たすのか。」
世界は人口が急激に増えているだけではなく、世界的に中間層が増え続けています。
中間層は肉食、つまりたんぱく質の主要な摂取源は牛や豚、鶏などの肉です。
アメリカの調べでは、アメリカの平均的な肉食者はヴィーガンの18倍もの面積が必要との研究結果があります。
それならば、環境負荷を鑑みて明日から肉食からヴィーガンへ転向しよう…これはとてもハードルが高いですよね。
そこで肉食からヴィーガンへ転向する為の緩衝材として、ビヨンドミートやインポッシブルフーズといった企業が注目されました。
※ビヨンドミート…植物由来の人口肉を製造・開発する会社。2019年NASDAQ上場。
インポッシブルフーズ…こちらも代替肉の会社。「インポッシブルバーガー」「インポッシブルソーセージ」などが有名。
そうした背景の中でさらなる決め手となったのがコロナウィルス。
工業化は、感染要因が増えると考えられています。
感染症対策としての脱食肉工場。抗生物質やビタミン剤投与による生育スピードを速めた出荷、効率化された肥育管理など…「やっぱり人の手で育てられたものがいいよね」といった一部の声が大きい感情的エコ論者を後押しする形となりました。
これらの理由から動物に頼らないプロテイン供給を模索することで代替プロテインが注目されるようになりました。
身の回りのフードテック
ここまで読んで、フードテックのイメージや全体像がぼんやりと分かってきたかと思います。
ここでは少し”具体”に踏み込んで、フードテックが私たちの生活にどう溶け込んでいるかについて紹介していきます。
あ、あれもフードテックなんだ!という発見がきっとありますよ。
・購買体験の進化
・調理の進化
・食べ物の進化
・社会課題解決事業
購買体験の進化
突然ですが、「お買い物」をイメージしてみてください。
あ、ネットショッピングではなく、リアル店舗でのお買い物です。
ショッピングモールやコンビニ、スーパーなどでほしい商品を見つけ、レジへもっていくというイメージをしますよね。
フードテック企業でのお買い物は基本そのままに、少しだけ発展します。
キーワードはウェルビーイングの向上。
グローサラント
まず紹介するのはグローサラント。
グローサラントとは食料品・日用品を意味するグローサリーとレストラン(restaurante)を組み合わせた造語です。
スーパーで売られている食材を使った料理をその場で食べられるサービスです。
イートインのように出来合いのものを食べるのではなく、知っている食材や気になった食材をプロに料理を委託します。
産地や商品の状態1つ1つを自分の目でトレースできた食材を、料理がうまい人に作ってもらえます。
日本ではイオンや成城石井など、大手スーパーの一部店舗でサービスを開始しています。
市場や道の駅など、その地域の食材やその時期限定の食材お取り扱っている販売店と組み合わせれば、さらに付加価値が上がるサービスですね。
バーティカルファーミング
続いて紹介するのはバーティカルファーミング。
直訳すると垂直農業と訳されます。
野菜を工場化し、垂直に面積を広げることで都市でも農業ができると注目されている技術です。
立体的で少ない面積でも農業ができるこのバーティカルファーミングにスーパーを掛け合わせた業態がドイツで話題です。
手がけるのはベルリンにあるインファーム社。
畑にスーパーの機能が付随しているというか、畑併設型スーパーと言いましょうか。
スーパーの店内で野菜を栽培するため、かつてない鮮度の良いものを提供できます。
さらには収穫作業も体験できるため、食にこだわるドイツの消費者にとってはひと味もふた味もうれしい業態なのです。
スーパー=買い物をするところではなく、スーパー=鮮度の良い野菜が手に入るところ、収穫作業ができるところという価値観に変化していくかもしれませんね。
余談ですが…
商品を万引きよろしくカバンに詰め込み、レジを素通り…
Amazon Goは衝撃的でしたね。
Amazon Goはショッピング×キャッシュレス×認証センサーと言えるでしょう。これも立派なフードテックです。
農業や食品系企業のDX化というイメージを持ちやすいフードテック。
イメージと反対のメガIT企業のグロサリー進出により、一気にパラダイムシフトが起きるのかもしれませんね。
調理の進化(キッチンOS)
調理という切り口でも発展著しいです。
調理の進化の話をする前に軽く過去を振り返っていましょう。
かつてのレシピの集め方といえば、書籍がメインでした。
そこからTV(3分クッキングなど)でも取り上げられるようになり、今ではネット(クックパッドなど)が主流となっていますね。
レシピ検索が過去に比べると格段に便利になっている一方で、料理初心者にとって大きな壁がここにあります。
それはレシピが膨大過ぎること。
豚肉で料理をしたいのにレシピが何通りも…
さらに完成形は同じなのに、火入れの時間や調理器具、調味料の種類が少しずつ違うなんてことも…
ネット上でいくら検索し情報を集めたとしても買い物・レシピ・調理とそれぞれの行動をつなげるものは結局、経験や勘になってしまいがちですよね。
そのような課題を解決するための概念がキッチンOSです。
今ある食材をレシピのデータベースと照合し、キッチン家電と連動させる。
例えば豚肉100g、塩・コショウ50gストック有りなど、家の中にある材料を打ち込みます。
そうすると次にレシピの候補を提案してくれます。
最後に家電と連動し、切った材料をスマートフライパン(仮称です)に乗せるだけで最適の加熱時間で焼いてくれる。
このキッチンOSも使ったレシピを毎日使用することで、栄養バランスも最適化してくれる。
さらにはアレルギーや食の嗜好性、DNA単位でデータベースから最適なメニューを提案してくれる。
このような未来がキッチンOSにによって実現されるかもしれません。
食べ物の進化
フードテックにおける食べ物の進化の代表的なものは2つあります。
完全栄養食と植物性代替肉
これらの共通点はサスティナブルです。
では順に解説していきます。
完全栄養食
2016年創業の橋本舜CEO率いるベースフードは主食のアップデートをテーマにしています。
メディアに多数出演しているため、知っている方も多いかもしれません。
「通常の食事シーンはそのままに、健康を当たり前にする」をミッションに掲げ、ベースフードの商品は現代人に必要な栄養素が過不足なく摂取できることを売りにしています。
2020年には外食チェーンのプロントのメニューにパスタが採用されたなど、話題が尽きないです。
植物性代替肉
前述したとおり、世界的に中間層が増え、肉が足りなくなっている現状の直接的な解決策としてイメージのしやすい植物性代替肉。
そもそも動物であるということは水や食料、場所というエネルギーが膨大に必要であり、環境負荷が極めて高いです。
動物を食べることは環境に負荷をかけていることであり、未来の資産を前借して食いつぶしているとも表現されます。
だからといって今まで肉をおいしく食べていた人がいきなり菜食しか口にしないヴィーガンになるのはハードルが高いですよね。
そこで植物性代替肉の出番です。
まるで肉のような食体験を植物性のもので代替ができる。言い換えれば環境負荷を軽減できて食の楽しみを劣化させない技術。
植物性代替肉にはそのような可能性が期待されています。
ところで、植物性代替肉の話は海外だけではありません。日本の技術もすごいんです。
ここでは、代表的な3社を紹介します。
・大塚食品
・不二製油
・日清食品
大塚食品
2018年ごろ、ZEROMEATという、 大豆ベースの代替肉ハンバーグを発売しました。
2020年には業務用の販売にも力を入れているそうです。
大塚食品の商品の特徴は「リバース・エンジニアリング」によって食感や風味を科学的に解析し、本物に近づけているそうです。
ZEROMEATはオレイン酸やリノール酸の成分も本物の肉に限りなく近いといわれています。
不二製油
世界に先駆けて代替肉市場に参入しているパイオニアは不二製油です。
なんと、1950年代から大豆原料の食品を開発し、60年ごろにはおよそ60種類もの大豆ミート・大豆たんぱく商品を販売しています。
日清食品
カップヌードルでおなじみの日清食品。
日清食品の代替肉は皆さんも一度は口にしているかと思います。
それは赤色のパッケージでおなじみのカップヌードルに入っている「謎肉(コロチャー)」です。
前述の2社との違いは同じ代替肉の分野でも日清食品が研究を進めているのは「培養肉」の分野です。
生活者ニーズが極めて高いステーキ肉。ステーキ特有の歯ごたえを追求した培養肉の供給を目指します。
日清食品が見通す先には、脂肪分やたんぱく質を増やしたり減らしたり自在にコントロールする商品設計をすること。
不飽和脂肪酸や塩分をもコントロールし、完全なる栄養食である肉の開発。ひいては培養ウナギや培養マグロなどの横展開を目指しています。
社会課題解決事業
食にまつわる社会的な問題という言葉を聞いて、どんな問題が頭に浮かびますか?
おそらくフードロス問題、食品廃棄の問題が頭に浮かぶかと思います。
まだ食べられるのに…食卓に並ぶ前に廃棄されてしまう…そもそもごみとしての質量が大きいなどという問題があります。
若い人の関心が高いといわれているフードロス問題に切り込む、日本のフードテック企業2社がこちらです。
・コークッキング「TABETE」
・デイブレイク
コークッキングのサービスTABETEでは、余った料理を少しでも安く売りたい飲食店と、お得に購入したい消費者をマッチングするサービスです。
ドタキャンや天候不順、パン屋さんでのディスプレイの用途など廃棄せざるを得ない食材が一定割合で発生してしまうという問題に対する一つの解決策です。
デイブレイクの特徴は急速冷凍の技術です。
素材ごとに最適な温度で冷凍し、おいしさを保つ。この技術で果樹農家などで余ってしまったフルーツを冷凍し、小分け販売。
フードロスをおいしく減らしている素晴らしい取り組みですね。
フードテックの注意点 課題
市場規模がとても大きく、未来への可能性が広がるフードテックですが、思考停止に諸手を挙げていてはいけません。
フードテック、もといAIのはらむ危険性についてお話しします。
フードテックが発展していくとどのような世界が訪れるのでしょうか。
AIの言うがままに与えられたものを食べる世界
一人一人が別々のものを食べる孤食の世界
欲望のままに食べ続ける世界になる恐れ
このような危険があります。
AIが個人個人の嗜好や健康に最適化した食事を提供してくれる。その提案を弾く理由はほとんどありません。
おいしくて健康的な食事を断り、相対的にですが不味くて不健康なものを選択する…そんなことはできませんよね。
そのため、思考停止にAIの提案をただ受け入れるだけになってしまうと非常に危険です。
そうならないためにも
・食べているものに対しての意義付け
・コミュニティを意識したパーソナライゼーション
・社会全体にとって正しいかというシステムシンキングの意識
この3点を意識して意思決定していくことが大事です。
AIに食べさせられているのではなく、自ら選択しているという自覚。またその理由や根拠。
そのような意識を持ち続けることで、AIのはらむ危険性を回避できることでしょう。
外食産業のアップデート
進化する外食産業。未来の外食産業のキーワードは
・フードロボット
・自販機3.0
・デリバリー&ピックアップ
・ゴーストキッチン&シェア型セントラルキッチン
・コネクティッドシェフ
このあたりについては「フードテック革命 書評」でたくさんのyoutuberがまとめていますのでそちらをご参考に。
感想
動物性たんぱく質が環境破壊につながる点やヴィーガンが今後ますます広がっていく点についてはやや???なこともありますが、(機会があればまとめていきたいです)
食×テクノロジーという切り口で様々な未来が広がることについてはとても勉強になりました。
改めて書き出すと、こんなにたくさんの企業が日本のフードテック関連企業として存在しているのかという発見がありました。
Amazonやソフトバンク、オイシックスやクックパッド、さらにはJAの今後の動向やこれらの会社で今何が起きているか、どんな方向へ向かっているか、次の2手3手先が何となくイメージできるようになるおすすめの本です。
おわりに
本書で紹介された企業とその活動について列挙するので、興味を持った方は本書を購入して関連のページを読むなり、ググるなどしていくとより理解が深まりますよ。
日本
クックパッド
クックパッドはただのレシピサイトにとどまりません。
クックパッドのレシピをキッチン家電が読み取り、家電がそのレシピを再現するサービス”OiCy Taste”や
食のマーケ・トレンドメディアの”FoodClip”を展開していたりと一般的にはあまり目立たないかもしれませんが、日本でのフードテックのトップランナー企業のうちの1つです。
CAN EAT
自分や知人の食べられないものを登録できるSNS。
食べられないもの、食事制限を事前にシェアすることができるサービス。
ポケットマルシェ
農家さんや漁師さんと消費者をつなげるオンラインマルシェ。
オイシックス
青果宅配国内最王手。安全に配慮した商品を取り扱う。
大塚食品
肉じゃないのにそこそこ美味い!ゼロミートを展開。
不二製油
チョコレート用油脂世界トップ3。
大豆ミートシェア国内ナンバーワン。
大丸心斎橋店に大豆ミートを使った惣菜店をオープン
日清食品
代替肉分野の中でも「培養ステーキ肉」で東大と共同研究。
カップヌードルの謎肉技術で食糧不足・環境負荷などの問題に立ち向かう。
インテグリカルチャー
東京のベンチャー。
培養フォアグラ、培養肉加工、培養ステーキの量産について研究。
ベースフード
1食で1日に必要な栄養素の3分の1がすべてとれる食品の販売。
ベースブレッド、ベースパスタを展開。
LOAD&ROAD
飲み手の体調や気分に合わせて最適な状態のお茶を淹れる「パーソナライズ抽出機能」をもつTeplo(テプロ)の展開。
ニチレイ
食という行為そのものがもつ多幸感と個人の味覚の好みを数値化するしおいしさを見える化する新規事業conomeal(このみる)を展開。
食の嗜好性を分析し、好みに合ったレシピを提案していくサービス。
海外の企業
アメリカ:Impossible Foods(インポッシブルフーズ)
植物由来の人口肉や乳製品を製造・開発。
おいしさを追求したインポッシブルバーガーを展開し、1000件以上のレストランで販売。
高級路線。
アメリカ:Beyond Meat(ビヨンドミート)
自然食品やオーガニック食品を取り扱うスーパー”ホールフーズマーケット”で販売。
本物に近い見た目を追求。
アメリカ食肉加工大手「タイソンフーズ」も出資
アメリカ:Just Inc(ジャスト)
”動物性食品を同じ風味を持った植物性食品に代替し、食生活を変革すること”をミッションに掲げ、卵を使わず卵の味や食感を再現する”ジャストエッグ”や、ビーガンマヨネーズ”ジャストマヨ”を販売。
ブラジル:JBS
ハラール肉業者。
2020年4月に世界最王手の食肉加工会社JBSが植物代替肉市場に参入と話題に。
スイス:Nestle(ネスレ)
植物ベースのハンバーガー”インクレディブルバーガー”を販売。
牛肉よりもたんぱく質含有量が多いことや成長過程での環境負荷を考慮した製品作りが特徴。
オランダ・イギリス:Uniliver(ユニリーバ)
食肉代替肉スタートアップを買収。
バーガーキングにワッパー(バーガーキング内でのハンバーガーの呼称)を提供。
イスラエル:Redefine Meat(リディファインミート)
野菜やマメ、ナッツなどが原料の植物性プロテイン。
世界初の培養肉レストラン。
3Dバイオプリントを用いた肉が話題に。
欧州:Quorn(クォーン)
糸状菌を培養加工。
ヨーロッパでは30年以上も前からヴィーガン界を席巻。
アメリカ:Memphis Meats Inc(メンフィスミーツ)
牛や豚、鶏の細胞を培養した培養肉。
日本のソフトバンクグループも出資。
アメリカ:Perfect Day(パーフェクトデイ)
微生物による発酵によって作られたアニマルフリー乳たんぱく質を生成。
アメリカ老舗アイスクリーム会社Graeter’s Ice Creamと提携しヴィーガンアイスクリームブランドを立ち上げ。
アメリカ:Hestan Cue(ヘスタン キュー)
キッチンOS企業。
お肉の厚さと好みの焼き加減を登録すれば調理工程を指示してくれるアプリを開発。
指示(レシピ)は超一流のシェフが監修しているそうです。
調理の楽しみと本格的な技術の再現を楽しめるキッチンOSの代表例。
アメリカ:Innit(イニット)
キッチンOSのトップランナーと言われている企業。
ユーザーの好き嫌いをはじめ、どの家電を使うか、どんな食材を使うかを細かく登録。
その最適な調理法の情報を家電に直接送信し、調理をしてくれるシステムのため、料理のGPSと例えられる。
アメリカ:Side Chef(サイドシェフ)/Chefling(シェフリング)
料理未経験者を対象とした動画レシピサービス。
「料理を経験したことがない人」へ想定されたのサービスのため、とにかく丁寧な説明がウリ。
文化圏、世代間を超えた食材の理解が大ヒットしているそうです。
また、レシピ検索から食材の購入まで一気通貫でのサービスを展開。
日本ではクックパッドが食材調達のサービスを始めたイメージですね。
アメリカ:アボット
体内のグルコース値を測るフリースタイルLIBREを販売。
血糖値の見える化をして、健康改善をよりわかりやすくした取り組みを行っています。
アメリカ:Habit(ハビット)
血液情報を送るとユーザーの遺伝子情報、血液情報を解析し、個人の体質にあった食生活やレシピを提案するサービス。
遠隔で人間ドックができると評判。
これらの会社だけではなく、フードテック業界にはまだまだたくさんの会社がありますよ!
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