アイスプラント育ててみたいんですけど、難しいですか?
何か注意点があれば教えてください!
わかりました。
アイスプラントはなかなか珍しい野菜なので手間がかかりそうですが、コツさえつかめば簡単にどんどん育ちますよ!
この記事ではアイスプラントの育て方や食べごろ、長く楽しめる収穫方法を紹介していきます。
・アイスプラントの栽培方法 苗は絶対若い苗!
・アイスプラントの収穫 摘心と脇芽
参考文献はコチラにまとめてあります。
ジャンルは私独自の選定です。 また、難易度の☆は数が少ないものは初心者向け、多いものは上級者向けです。 儲かる…
アイスプラントの特徴
アイスプラントとは、ハマミズナ科メセンブリアンテ属のプチプチとした触感が特徴の野菜です。
多くの野菜と異なり、分類上は多肉植物に分類されます。
アイスプラントは根っこから土の中の塩分やミネラル分を吸収しやすいという性質があるため、味にやや塩っ気を感じます。
旬
アイスプラントの旬は冬ですが、11月ごろ~6月ごろまで出回ります。
寒さに当たるとアイスプラントの葉っぱが身を守ろうと肉厚になるため、おいしく仕上がります。
多肉植物特有の葉っぱの形や厚みがありますが、とっても繊細なんです。
アオムシやヨトウムシのフンが葉っぱに当たるとすぐ溶けてしまいます。
そのため、虫が多い暖かい時期の栽培は一苦労です。
アイスプラントの育て方
夏の終わりで秋の始めごろ、8月終わりから10月ごろに種を蒔きます。
早く種まきをした方が早く収穫できますが、暖かいと虫が多いため防虫作業が大変です。
涼しくなってきた10月に種をまくと栽培管理は簡単ですが、苗の生育が遅れ、
寒さの盛りを迎えるころに十分な成長ができなくなってしまうことがあります。
ご自身の本圃の仕上がり具合とその他の作業とのかね合わせで臨機応変に播種しましょう。
栽培の大前提ですが、アイスプラントは雨に当たると葉っぱが破れてしまいます。
栽培の際には雨除けビニールかビニールハウスの中で育てましょう。
日当たり
多肉植物なので日当たりはそこまで重要ではないと思われがちですが、アイスプラントは日当たりを好みます。
日当たりの良い場所で育てましょう。
土
苗を定植するときの活着の力がやや弱いです。
そのため、サラサラな砂地の土壌の方が活着はしやすいですが、砂地だと塩辛く育ちがちです。
活着の問題が解決できるのならば、粘土質の土壌で育てた方がアイスプラント自体がおいしく仕上がります。
種まき
アイスプラントの種まきは市販のペレット種子か自家採取の種を使います。
ペレット種子が手に入りやすいですが、値段が高い!
たくさん育てたいという方は1年目は市販のペレット種子で育て、次作以降で種取りをして育てましょう。
ペレット種子を播種する場合は一般的に種が隠れる程度の覆土と、発芽までのたっぷりの水を気を付ければよいです。
しかし、ペレット加工されていない種子(裸種)や自家採取のものを利用する場合は注意が必要です。
アイスプラントの種はとても小さいため、ほとんど覆土が必要ありません。
風で飛ばされない程度、土がかかっているかかかっていないか程度の覆土で十分です。
裸種のものは覆土を厚くしてしまうと発芽しないので気を付けましょう。
定植
発芽したら20日前後で定植できます。
双葉にひょろひょろ根っこしか生えていないのに定植して大丈夫なの?と思われるかもしれませんが、アイスプラントの大苗はとにかく活着が悪いです。
若苗を早めに定植することがアイスプラント栽培のポイントです。
若い苗を畑に定植するため、虫の被害には十分注意しましょう。
肥料
アイスプラントは肥料への感応度が高いです。
そのため、少量の肥料でもたくさん吸収し、旺盛に生長します。
肥料をあげすぎてしまうとすぐに葉っぱの色が悪くなる、穴あきになる、病気になるなどの被害につながります。
肥料をあげる時は少量を、よく観察しながら回数を分けて与えましょう。
冬越し
アイスプラントは冬が旬の野菜です。そのため、冬越しも特に気を使わなくて大丈夫です。
雪や霜よりも、葉っぱが雨に当たり、そこから傷むということが多いです。
雨よけハウスかビニールハウスの中で育てるなど、雨の被害を防ぎましょう。
アイスプラントの病害虫
アイスプラントは病気はあまり見受けられませんがネキリムシ、アオムシ、ヨトウムシといった害虫に人気です。
虫が葉っぱを食べて被害が出るだけではなく、虫のフンにより葉っぱが溶ける二次被害があるので害虫にとても弱い野菜です。
ヨトウムシ1匹で1株丸々ダメにされてしまうことも多々あります。
虫には農薬で対処したいところですが化学農薬で登録があるものが少ないので、有機JAS規格に準拠した微生物農薬で対処しましょう。
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家庭菜園ですぐ使える!おすすめ農薬・土壌改良材7選【有機栽培対応】
アイスプラントの収穫
アイスプラントは摘心をして脇芽を伸ばす収穫方法です。
3つ又に伸びているところの真ん中を収穫すると、2本の脇芽に栄養がいってまた3本に枝分かれします。
また3つ分かれたうちの真ん中を収穫して・・・の繰り返しです。
収穫すればするほどどんどん成長していきますが、裏を返せば収穫をしないとすぐ成長が鈍化します。
こまめに収穫することが長期にわたって楽しむコツです。
また、収穫をし過ぎると光合成が行われにくくなり、生長が鈍化します。
収穫しすぎず、収穫しなさすぎず、ちょうどよい塩梅で行いましょう。
アイスプラントの花
春先になると白くて少ししょっぱいお花が咲きます。
花もおいしく食べることができるので、どんどん摘んでいきましょう。
花を放っておくと種を付けます。
種を付けると作物は一生を終えようというモードに突入します。
収穫を長く楽しみたい場合は、種や花をこまめに摘みましょう。