アーティチョークとは?旬の時期やおいしいものの見分け方を紹介

アーティチョークとは?旬の時期やおいしいものの見分け方を紹介

アーティチョークって知っていますか?ヨーロッパではメジャーな野菜のためイタリアンやフレンチで一度目にしたことがある方は多いかもしれません。アーティチョークは実はヨーロッパでは古くから薬用として利用されてきた野菜です。この記事ではアーティチョークの基本情報から効果効能、下ごしらえや調理法までを紹介していきます。

結論、アーティチョークとはめんどくさい野菜ではありますが、どこか憎めない、なんとも愛くるしい野菜だと個人的には思っています。

参考:【ルバーブとはどんな野菜?】ルバーブの基本情報やレシピ、栄養成分の紹介

【アーティチョークの基本情報】

別名 チョウセンアザミ
科名 キク科
日当たり 必要
どこでもOK
やや乾燥気味
利用部分 若いつぼみ
効能 美容、防腐、抗菌、食欲増進など
花言葉 警告 厳格 独立独歩 傷つく心

アーティチョークとは

野生のアザミから食用として品種改良されたアーティチョーク。ヨーロッパやアメリカでは広く親しまれている野菜です。地中海沿岸が原産地とされており、14世紀ごろからイタリアで食べられているといわれています。アーティチョークの別名は「チョウセンアザミ」といわれ、アザミを何倍にも大きくしたような花が特徴的です。草丈は2m以上にも育ち、とげとげの外観でインパクトの強い見た目と可食部の少なさから、一度見たら忘れられない野菜の一つです。

アーティチョークの花言葉

アーティチョークの花言葉は「警告」「厳格」「独立独歩」「孤独」などです。葉っぱや花のがくにあるトゲから名づけられたと推察されます。

アーティチョークの種類

アーティチョークと一括りに言っても、本場のヨーロッパでは地方ごとに違う種類のものが使われています。日本で販売されているアーティチョークの種も、メーカーごとに若干形状が違いますが大きく分けて【パープル種】【グリーン種】の2つのタイプに分かれます。
ポピュラーなのがつぼみが紫色に締まる【パープル種】です。どのメーカーもこの品種を発売しており、日本人がアーティチョークを連想するのもこのタイプだと思います。
一方【グリーン種】ですが見た目のインパクトがやや弱い印象がありますが、北ヨーロッパ出身のシェフの方はアーティチョークといったらこの品種を連想するそうです。

アーティチョークの効能・成分

ソラマメやユリに似た、ホクホクとした食感にクリーミーで深い香りを感じられるアーティチョーク。その栄養価と効能について紹介します。

アーティチョークの栄養価と効果・効能

アーティチョークには肝臓の働きを強化するマグネシウムカリウムなどのミネラル、便秘解消に効果的な不溶性食物繊維と健康維持の水溶性食物繊維の2種類の食物繊維が特に多く含まれています。また、貧血や動脈硬化の予防や、お肌や髪を健康な状態に保つ葉酸、ポリフェノールの一種でもあり、抗菌・抗酸化作用や肝臓や胆のうの機能向上に効果のあるシナリンも含まれています。

このシナリンという成分は昨今注目されています。というのも、シナリンを摂取すると一時的に舌が甘みを感じにくくさせます。そのため、デザートなどメニューの前にシナリンを摂取させることにより、デザートの甘さが引き立つということになります。


成分
効能
マグネシウム 免疫力を高める
カリウム 塩分を排出、高血圧対策
食物繊維 整腸作用、血糖値上昇を抑える
葉酸 動脈硬化予防、認知症予防、
クロロゲン酸 胃酸分泌、抗酸化作用
シナリン 肝臓・胆のう機能向上
ルテオリン 悪玉コレステロール対策
ビタミンK 認知症予防

アーティチョークの使い方・レシピ

アーティチョークの食用部分はがくの根元と芯の部分です。アーティチョークを30分ほど湯がいた後、がくを一枚ずつ剥がしていきます。がくからは実の部分をスプーンなどでこそぎ取るように、中心部はくりぬくようにします。この時、とった部分を酢かレモン汁を入れた水にくぐらせると、変色を防ぐことできます。

新鮮なアーティチョークは生でも食べられます。がくを一枚ずつ剥いたら出てくる中心部を薄くスライスしてサラダで。ほんのりと苦みがあって香りの強いタケノコのような味がします。

レシピ

アーティチョークのレシピとして、サラダや炒め物もいいですが、一番のお勧めはディップソースです。アーティチョークとマヨネーズ、軽くあげたにんにくを混ぜたものをソースに、スティック野菜で食べてもいいですし、クラッカーやフランスパンなどに付けて食べてもおいしいです。

また、茎・葉っぱを取り除いたアーティチョークを丸ごと、水からゆっくりと湯がく【アーティチョークティー】もおすすめです。ほんのりと甘い味がするため、そのままでももちろん、ブレンドしてもおいしいです。

アーティチョークの見分け方

美味しいアーティチョークとは、新鮮で、健康的に育ったものです。健康的でないものとは、肥料を過度に与えすぎたことや日照不足により、大きくて立派な見た目とは裏腹に中身がスカスカなもの、極端に緑や紫色が濃すぎるもののことを言います。このようなものは避け、以下の4点を抑えたものを選びましょう。

  • つぼみがしっかり締まっていて、がくに厚みがあり、ふっくらとしているもの
  • 持った感覚が、しっかりと重みを感じられるもの
  • 茎の切り口が新鮮なもの
  • 色が濃すぎない、鮮やかな色のもの

また、購入方法がインターネットか高級スーパーの輸入品しかないよ!という方はぜひ旬の時期に青空市やマルシェをのぞいてみましょう。国産のアーティチョークはまだまだ少ないですが、も年々出荷量は増加傾向にあると感じています。アーティチョークの旬の時期は春から初夏の4月下旬~7月上旬です。地域にもよりますが大体この時期に国産のものは見られることが多いです。興味のある方はぜひチェックしてみましょう。

まとめ

アーティチョークの魅力は

・かつては薬用として使われていたほどの栄養素

・なんともいえない食べたときの味の深み

・いかつい見た目で「警告」の花言葉でさらに可食部の少ないという愛おしさ

この3点かと思います。ご自宅で下処理からやるのはハードルが高いかもしれませんが、そのめんどくさい作業を一度やってみると、アーティチョークがとても愛おしく感じられるかと思います。次回の記事ではアーティチョークの育て方について紹介します。

参考:【徹底解剖】バジル(バジリコ)の栄養からレシピまで【冷凍保存】