ロマネスコってどんな野菜?ロマネスコの食べ方や栽培方法・育て方のポイント

ロマネスコってどんな野菜?ロマネスコの食べ方や栽培方法・育て方のポイント

「カリブロ(ロマネスコ)」の写真

ロマネスコ
ある人は幾何学的な感動する形と言い、またある人はなんか怖い、気持ち悪いという。
味、食感、栄養価はどれをとっても素晴らしいし、一度見たら忘れられないユニークな形の野菜。
某大手宅食会社より“食卓に会話を届ける野菜”というコンセプトにもっともマッチした野菜ともいわれています。
そんな不思議な珍しいユニークで健康的かつ単純に気になる野菜”ロマネスコ“の基本情報から育ててみた感想を紹介します。

参考:【栽培かんたん!】カーボロネロの育て方 発芽や株間の抑えるべきポイント

ロマネスコってどんな野菜?

ロマネスコ 画像4 フリー写真素材

ロマネスコの基本情報

ロマネスコはカリフラワー仲間でアブラナ科の野菜です。ブロッコリーとカリフラワーを掛けわせた野菜と言われたり、ヨーロッパでは昔からある伝統的な野菜だとも言われ、なんとも謎に包まれた野菜です。
また、ロマネスコとはヨーロッパ名で和名はその見た目からサンゴショウと言われています。
味は青臭さと甘みのあるブロッコリーに似た味で、食感はカリフラワーのような少しモサモサっと感じる食感です。

ロマネスコの種類・品種

ロマネスコは知名度とは裏腹にいろいろな種苗メーカーが種を販売しています。
有名なところだと【スパイラル】(渡辺農事)【ミケランジェロ】(トキタ種苗)【プレコス】(岩崎園芸)です。
私の経験としては複数社を比較して育ててみたところ、【ミケランジェロ】(トキタ種苗)が一番根っこの張り方がよかったかなぁと感じていますがどの品種もそこまで目立って差がないです。

おいしいロマネスコの選び方

ロマネスコを選ぶときは頭とお尻の2か所をチェックしましょう。
まずは頭です。茎から切り離されたロマネスコは日がたつにつれ頭が黒ずんできます。さらに誰かが触ったりほかの野菜と接触したりするとその部分から傷んできます。痛みがないかどうか、色はきれいなライトグリーンかをチェックしましょう。
次にお尻です。収穫後から日がたつと切り口から劣化します。茶色くなっているものやお尻が柔らかくなっているものは避けてください。

ロマネスコの食べ方

ロマネスコの栄養素は加熱に弱いです。生で食べられるほど新鮮かつ旬のど真ん中で甘みが乗っているものは熱を入れすぎないように注意が必要です。
もっとも、加熱をすることで甘みが増すのは間違いないですが、すぐに飽和点に達する(1分湯がいても10分湯がいても甘み自体は変わらない)ので一口大より気持ち小さめに切ってサッと加熱しましょう。
また、イタリア野菜というだけあってニンニク+オリーブオイルでサッと炒めることによる味の入り方は抜群です。一度お試しください。

ロマネスコの育て方

ロマネスコのイラスト

ロマネスコの播種期

ロマネスコはカリフラワー同様、旬は冬です。ブロッコリーと違って冬以外に育てることは難しいです。播種期は7月下旬から8月下旬です。種まきが遅れると大きいものが作れません。セルトレーに播種後1週間ほどで発芽し、1か月ほどで定植します。この時かなり暑い時期なので虫以外にも日照りや潅水にも十分気を付けましょう。

ロマネスコの施肥・防除

ロマネスコは生育全般にチョウ目の虫やヨトウ虫が付きます。葉っぱにつくことが多いですがそのフンが花蕾につくとそこから腐ってしまうので要注意です。
病気は苗立枯病や黒腐病が多いです。病気の予防として日々の土づくりで頭に止めておくことは微生物の量と肥料過多に気を付けましょう。また、前作の残さが分解されきる前に抵触すると分解に微生物を消費したり悪性の微生物が優位に存在することがあるので十分耕すことを心がけましょう。
理想の肥料分は3か月前に中熟堆肥を大量にいれ、定植から活着後に初期生育を促すように軽く窒素分を追肥すだけで足ります。根っこの張りと生育初期のロケットスタートを意識しましょう。
根っこがしっかり張り、葉っぱも大きく育てば大抵の病気には勝てます。病気対策は定植前の土づくりからすでに始まっていることを意識しましょう。

ロマネスコの収穫期

ロマネスコは9月に定植してから約3か月後年明けに入るか入らないかくらいに収穫適期を迎えます。
3月の暖かくなってきたころだと取り遅れて花蕾が咲き始め、汚くなってしまうことがありますが、寒い間はよほど取り遅れることはないでしょう。
また、ブロッコリーと違って頂花蕾を収穫した後に側枝が伸びてくる品種も今のところ無いそうなので花蕾が小さいうちに焦って収穫する必要もありません。

ロマネスコって儲かるの?ロマネスコの経営的観点

営業的側面より、直売所や宅配ボックスの個人のお客様向けには結構目を引く商品であります。値段も大きいものは400円~650円ほどつけることができるので面積当たり売上はかなり上がります。
また、飲食店様向けとしてはヨーロッパ系レストランよりカフェのお客様からの引き合いが多く感じられます。やはり見た目がかわいいのとブロッコリーのような調理法でいいので慣れ親しんだ下処理で提供することができるからだと思われます。
現在では一部品種では春作のものが出てきているのでロマネスコを通年で栽培できるようになると面白いと睨んでいます。
キャベツやブロッコリーのような健康野菜かつ年中流通するような野菜のポジションを狙うには十分な条件がそろっている野菜だと思っているので、これからも栽培技術を研鑽していきたいと思います。

参考:【プランターOK】コールラビの育て方 レシピや味、栄養について紹介